子犬からシニア犬まで、全てのライフステージに対応していることで知られるカナガン。
愛犬が年齢を重ね、シニア向けのドッグフードを探し始めた飼い主さんも目にする機会が多いのではないでしょうか。
犬の健康寿命が伸びたことでドッグフードもどんどん改良され変化してきました。
その中で登場したオールステージフードのカナガンとはどんなドッグフードなのでしょうか。
今回はこのカナガン ドッグフードについてご紹介したいと思います。
カナガンってどんなドッグフード?
動物愛護先進国イギリスのSymply Pet Foodsという会社が製造し、日本のレティシアンという代理店が輸入販売しているドッグフードです。
高品質でありながらコスパにも優れていることで知られ、日本でも多くの飼い主さんに支持されています。
本場イギリスでは品質の良さが認められ80%のリピート率を誇ります。
・消化に良いグレインフリー
カナガンのドッグフードはグレインフリー(穀類不使用)です。
小麦やトウモロコシなどの穀類は、肉食動物である犬には向かない食べ物です。
人間や草食動物が持つ消化酵素(アミラーゼ)を持っていないため、穀類を口にすると消化不良を起こしたり、皮膚疾患などのアレルギーを発症する可能性があります。
しかし安価なドッグフードにはコスト削減、かさ増しのために穀類が使用されているものが多くあります。
穀類も少量なら便秘改善などの利点があると見直されている部分もありますが、基本的には肉食動物の体には向きません。
また、比較的消化が良くたんぱく質の含有量も多いレンズ豆やひよこ豆は、グレインフリーのドッグフードにも使用されることがあります。
このように全ての穀類が悪い訳ではないのですが、体に負担をかける可能性のあるものは与えないのが一番です。
カナガンの開発者であるエディー氏がドッグフードの研究のために、自らが一切穀類を食べない食生活を送っているそうですが、余分な脂肪が落ち健康に過ごしているそうで何だか熱意を感じますね。
カナガンでは穀類の代わりにサツマイモが使用されています。
適度な甘味があり、犬の手作りレシピにもよく登場するサツマイモは消化に良く、時間をかけてエネルギーが吸収されるため胃腸の弱い子にも負担がかかりません。
また、食物繊維を豊富に含み、抗酸化作用があるので老化防止にも役立つのです。
・人も食べられるヒューマングレード
カナガンドッグフードで使用される原材料は人間でも口にすることができるヒューマングレードです。
香料や着色料などの添加物は一切含まれていないので、安心できるポイントでしょう。
・有害な合成酸化防止剤不使用
多くのペットフードに使用されてきたBHTやBHA、エトキシキンや没食子酸プロピルなどの酸化防止剤は含まれていません。
これらの化学物質は酸化を防ぐ働きがありますが、発がん性を持つと疑われている危険な物質です。
特にエトキシキンは酸化防止力が非常に強く、毒性が強いため人間の食品に使用することは禁じられています。
カナガンでは天然型酸化防止剤と言われるミックストコフェロールが保存料として使用されています。
また、天然のハーブやビタミンEも酸化防止の役割を果たします。
カナガンこだわりの成分と気になるカロリーは?
・良質なチキンで動物性たんぱく質中心
従来のドッグフードはコストを抑えるため、原材料に穀類やイモ類が使われることが多くありますが、犬は生物学的に炭水化物を必要としません。
オオカミを先祖に持つ犬は生まれながらのハンター(肉食動物)であり、他の動物のお肉から栄養を摂ります。
カナガンは栄養士がタンパク質・脂質・炭水化物の配合を見直し、従来のドッグフードよりも肉の配合比率を高めています。
カナガンが考える理想的な割合は、生肉などの動物性たんぱく質が 60%、野菜など植物性たんぱく質 は40%です。
ストレスをかけないよう、のびのびと平飼いで育てたチキンを使用しています。
たんぱく質やビタミンA・ビタミンB群・ビタミンK・リン・セレンなど、免疫力を高め犬の健康を守る栄養がたっぷり含まれています。
たんぱく質を構成するアミノ酸とビタミンを同時に摂取することで、ビタミンがアミノ酸の働きをより高めてくれる効果があります。
・必須脂肪酸でエイジングケア
人のエイジングケアでも注目されるオメガ3脂肪酸(EPAやDHA)は犬の老化防止にも大変役立ちます。
オメガ3脂肪酸は犬の体内で合成できない必須脂肪酸の一つです。
カナガンにはサーモンオイルが含まれ、これはオメガ3脂肪酸を豊富に含んでいます。
EPAは血液をサラサラにして血管年齢を若返らせたり、老化で硬くなった被毛に艶が出て柔らかくなったりと、嬉しい働きをしてくれます。
DHAは脳の機能に関係していて、記憶や学習機能に重要な役割がある海馬という部分に多く存在します。
認知症の症状が出た子には特に与えたい栄養です。
体内で作られない分、ドッグフードで積極的に摂取しましょう。
また、オメガ3脂肪酸とミネラル(骨や歯の形成に欠かせない)を豊富に含む海藻も使われています。
海藻には甲状腺の機能を補助するヨウ素も含まれ、これは安定した代謝を維持する働きがあります。
・心身を整えるハーブ
カナガンはマリーゴールドやカモミール、コロハやセイヨウハッカ、アニスの実など6種類のハーブが使われています。
ハーブが持つリラックス効果は犬の心身にも作用します。
白血球の生成を促し免疫力を高めるマリーゴールド、高いリフレッシュ効果でストレスを軽減するカモミール、尿路結石を予防するビタミン豊富なクランベリーなど、ハーブは老犬にも嬉しい効果を発揮してくれるのです。
・気になるカロリーは
カナガンのパッケージに記載されているカロリーは361.25kcal(100gあたり)です。
カナガンでは犬の嗜好性が高いチキンが使用され、牛や豚と比較するとヘルシーです。
しかしお肉メインのフードなので一般的なフードより若干カロリーが高めになっています。
穀類の代わりに使われているサツマイモは穀類ほどではありませんが少々高カロリーですね。
ただサツマイモはGI値が低いので血糖値が急激に上がることがなく、腹持ちが良い食べ物です。
結果的に肥満にはなりにくいと思われますが、これは個体差があり食欲旺盛な子は気をつけたい点です。
特に老犬になってからの肥満は運動量の低下につながり、足腰の筋肉の衰えを助長させる要因になりますので気をつけましょう。
老犬にも食べさせていいの?
カナガンにはシニア向けのフードというものがありません。
子犬から老犬まですべての年齢に対応しています。
人間の場合年齢を重ねていくにつれて食生活を変えていく必要があるように、犬も一生同じドッグフードではダメなのでは?と気になるところですね。
カナガンドッグフードには、グルコサミンやコンドロイチン、DHA・EPAなどのオメガ3脂肪酸を含むサーモンオイルが配合されています。
通常ライフステージ別に異なる栄養がプラスされていますが、これらはシニア用のドッグフードによく含まれている成分ですね。
骨や関節、皮膚や被毛のケアにも効果的な成分です。
このようにカナガンには老犬に必要な栄養がちゃんと考えられています。
老犬にこそぴったりなドッグフードと言えるでしょう。
若い頃から食べさせてあげていれば、年齢を重ねても若々しく丈夫な体をキープできることが期待できます。
また、食べやすいように粒の硬さや形にも配慮されています。
小型犬でも噛み砕きやすいよう真ん中に穴を開け、かつ丸飲みしない程よい大きさに作られています。
硬すぎずサクサクとした食感なので、噛む力が衰えた老犬にも食べやすくなっています。
カナガンの給餌量と与え方
カナガンを食べると太るのですか?という質問をネット上で目にします。
カナガンについて調べると、確かに太るというワードが出てきます。
確かにお肉メインのカナガンは一般的なドッグフードよりもカロリーが高めです。
意外かもしれませんが、お肉は脂肪ではなく筋肉となり、適度に摂取すれば痩せられるのです。
本来太る食べ物とはお米やパン・トウモロコシなどの炭水化物であり、お肉は太りにくいのです。
ではなぜ太ってしまうのかというと、一度の食事で与える給餌量が多いことが原因と思われます。
カナガンドッグフードのパッケージに記載されている給餌量は以下の通りです。
成犬体重(㎏) | 一日の給与量 |
3 | 35~80 |
5 | 75~120 |
10 | 90~190 |
15 | 110~240 |
20 | 135~285 |
30 | 200~380 |
40 | 270~475 |
40~ | 360~ |
上の表は1日を通しての給餌量です。1回の量ではないので注意して下さい。
食欲旺盛な子や運動量の差などで必要な量は違ってくるので、あくまでも目安です。
表の数字に神経質にならず、愛犬の様子を見て給餌量の増減を調整してください。
太り気味なのにもっともっとと催促して困ってしまう場合は獣医師さんに相談してみましょう。
カナガンでは太り気味の子や体重を減らしたい場合は給餌量を10%減らし、痩せ気味の子は10%増やすことを奨めています。
噛む力が弱まった子にはフードにぬるま湯を注いで少し時間を置き、ふやかしてあげましょう。
熱湯ではビタミンなどの貴重な栄養素を壊しかねないので必ずぬるま湯にして下さいね。
熱湯の方が早く柔らかくなるからといって、せっかくの栄養が壊れては台無しです。
ふやかすと香りを強めるというメリットもあります。
老犬になり嗅覚が鈍ることで食欲が減る子もいますが、美味しい香りを立たせることで食欲がアップすることがあります。
もう一つの方法は細かく砕くという方法です。
ジップロックなどの袋に入れて麺棒等で叩いて小さくするのがおすすめです。
また、公式サイトではできるだけ同じ時間に与えるようにと記載されています。
消化リズムを健康的に保つために良いかもしれませんね。
カナガンの評価と気になる口コミは?
実際に愛犬にカナガンを与えてみた飼い主さんの生の声はとても参考になります。
良い口コミや気になる口コミを合わせてまとめてみました。
・フンは硬くなりましたが食べ物アレルギーの犬にはいいみたいです。
・食い付きもよく、便もしっかりして、ガリガリでしたがいい具合に肉もついてきました。他の方のレビューにあったような嘔吐や下痢等はありません。
2kgは1週間で無くなるので出費がなかなか痛いですが、もう少し安くなるといいなという期待を込めて星4をつけさせていただきました。
・1.5袋食べたところでふと愛犬を見ると今まで一度もなったことのない涙やけになっていました。
・気温・湿度の高い所に置いていたら、何故か下痢をした。カビが生えたのかな?
・与え続けて2カ月になりますが、毛のツヤがよくなり円形に脱毛していたところも毛が生えてきて目立たなくなりました。今後も購入したいです。
・ふやかしていたのですが、柔らかくなるのに結構時間がかかります。
・食ムラがあるワンコでしたが、カナガンに変えたらすごい食いつきでびっくりしました。
・食べさせてから嘔吐と下痢が続いて、検査の結果獣医さんからフードが合わないのでは?と言われてフードを変えたら、すぐ治りました。
・匂いは好きじゃないのですが、愛犬的には美味しいらしくペロッと食べてくれてます。
・ワンコによって様々のようですが食い付きは抜群で(最初はぬるま湯でふやかして与えた)今は固いまま食べています。
なかなか治らなかった涙やけが改善され大変満足です。ウンチに関してはあまり変わりはないようです。
ドッグフードを切り替える際、下痢や嘔吐の有無は体質に合っているかを判断するバロメーターになりますね。
合成保存料が含まれていない分、酸化のスピードが速いというデメリットがあります。
カナガンではミックストコフェロールやハーブが酸化防止の役割を担いますが、やはり合成酸化防止剤よりは酸化を防止する力が弱いです。
劣化したフードを食すとお腹を壊してしまいますので、気温や湿度が高い場所での保存は絶対に避けましょう。
また、ドッグフードは今までのフードと混ぜながらゆっくりと移行していくのが正しい切り替え方です。
突然全て切り替えてしまうと胃腸に負担がかかりお腹を壊す可能性がありますので、正しく切り替えることで下痢や嘔吐を防げるかもしれません。
それでも体に不調が出る場合は絶対に給餌をやめましょう。
食いつきに関しては犬にもそれぞれ嗜好がありますので、単に好き嫌いで食べないというケースもあるでしょう。
どんなに栄養価が高くても、食べてくれなければ意味がありません。
どうしても口にしないようなら他のドッグフードを探しましょう。
カナガンの賞味期限と保存方法
カナガンに記載されている賞味期限は、未開封の状態で製造日より18ヵ月です。
開封後は3ヵ月以内に食べきるように推奨されています。
ドッグフードは開封して空気が触れた時から酸化が始まります。
開封後はできるだけ早めに食べきるようにしましょう。
空気だけでなく光でも酸化するので冷暗所での保存が最も望ましいです。
袋にジッパーが付いているのでしっかり閉じて保管しましょう。
カナガンの最安値は?
カナガンは店頭販売をしないため、ペットショップやホームセンターで手に入れることができません。
イギリスの工場で製造後、できる限り新鮮さを保って配送できるようにネットでの販売のみとなっています。
公式サイト以外でもいくつかのサイトで購入することができます。
国内三大モールのAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングで最安値を比較してみました。
カナガン ドッグフードチキン 2㎏ | |
公式サイト | ¥3960(税・送料別) |
Amazon | ¥5060(送料無料) |
楽天市場 | ¥5980(送料無料) |
Yahoo!ショッピング | ¥6280(送料無料) |
(2020年12月調べ)
今回このような結果になりましたが、どのサイトも随時セールなどが開催されるので、購入の度に比較されることをおすすめします。
補足として、Amazonの販売ページに次のような注意書きがあります。
販売元が公式販売店の『株式会社レティシアン』であることをご確認ください。転売業者から購入した場合に「賞味期限間近の商品が届いた」などのトラブルが発生しております。
転売業者からは通常より安く手に入るのかもしれませんが、このようなトラブルを避けるために販売元を確認してから購入しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回はカナガンのドッグフードについてご紹介しました。
カナガンは全体的に見て栄養価が高く、品質にしっかり配慮されている割にはコストパフォーマンスが優れている印象があります。
グレインフリーにこだわる方や、年齢を重ねて愛犬の食生活を見直したい方におすすめのドッグフードです。
健康に長生きしてくれるように愛犬にぴったりのフードを見つけてあげて下さいね。
ぜひ参考にしてみて下さいね。