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老犬用ドッグフード

老犬にも安心・安全なドッグフードの選び方

投稿日:2019年4月24日 更新日:

大切な愛犬にずっと元気で長生きして欲しい…それは犬を愛する飼い主さんの願いでしょう。
人と同じように、犬の健康を決めるのは食生活です。
年齢を重ねて免疫力が落ちてくれば、より安全性や質の良さに配慮しなければなりません。
ずっと健康でいられて、美味しくて安全かつコスパが良い…できればそんなドッグフードに巡り合いたいものですね。
犬は自分で食事を選べない分、飼い主さんがしっかり見きわめる必要があります。
しかしドッグフードの安全性は一体何で判断すればいいのかは難しいところですね。
そこで今回は、老犬にも安心して与えられるドッグフードの安全性についてまとめてみました。

 

安全なドッグフードとは?

安全なドッグフードか判断するために、原材料や原産国をチェックされると思います。
でも具体的にどのような成分が入っていたら危険なのかはよく分からないという方は多いのではないでしょうか。
人にとっては良い食べ物も、犬の体には害を及ぼす危険がある成分も多々あります。

・危険な酸化防止剤が使われていない

ドッグフードの酸化を防ぎ、消費期限を長く確保するための酸化防止剤(防腐剤)。
新鮮さを保つために酸化防止剤は勿論必要ですが、大切なのは何を酸化防止剤として使用しているかです。

エトキシキン・・・防腐効果が非常に高く、ドッグフードの防腐剤として最も多く使用されている科学物質。
ゴムの固定剤として開発され、殺虫剤や除草剤、なんと化学兵器の一部としても利用されものです。
人間の食品添加物には認められていないにも関わらず、強力な防腐効果のためにペットフードに使用されています。
毒性が高く、アレルギーや皮膚病・癌などを引き起こす可能性があると言われています。

BHA(ブチルヒドロキシアニソール)・・・バター、マーガリンや魚介冷凍品などの食品・化粧品等に使用される酸化防止剤。
非常に強力な抗酸化作用があり、もともとはガソリンの酸化防止剤として利用されてきた化学物質です。
長年発がん性が疑われている物質で、マウスを使った実験では経口投与後にすぐ死亡したというケースがあります。
その一方で適切な量なら健康被害はないという研究結果もあり、酸化したドッグフードを食べるよりは安全だと考える研究者もいるようです。
ただ発がん性が心配される以上、BHAが含まれるドッグフードは避けたい飼い主さんが多く、最近は使用しないメーカーが増えました。
品質の良いドッグフードは、人工的ではない保存料を使っているのでBHAが含まれるものは避けましょう。

BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)・・・BHA同様、冷凍食品や化粧品、ゴムや石油製品に使用される酸化防止剤です。
こちらも発がん性があるとされ、膀胱がん、甲状腺がんになる危険があります。
BHAもBHTもペットフードでの使用が認められているものの、使用上限値が定められています。
ペットフード安全法」では、ドッグフードの製造の際に認められるBHA・BHTの量は150μg/g以下。
健康を損なわない安全な量とされているのでしょうが、飼い主さんにとっては少しでも含まれていると心配ですよね。
特に老犬の体にはこれらの物質はダメージが強いでしょう。

・安全な保存料が使われている

BHAやBHTほど強力な抗酸化作用がなくても、やはり安全性を第一に考えているドッグフードを選びたいですね。
防腐剤の安全性にもきちんと配慮された品質の良いドッグフードは、人工的ではない保存料を使っています。
ビタミンC・ビタミンE・クエン酸・ミックストコフェロール・ローズマリー抽出物・コーヒー豆摘出物
これらの成分が保存料として使用されているドッグフードがおすすめです。

理想的な保存期間の目安は、ドライフードで約1年~1年半、缶詰やレトルトなどのウェットフードで約2年程度です。
あくまで未開封の状態での目安で開封後は一気に劣化が早まるので、開封後はなるべく1~2ヶ月で食べきるようにしましょう。

・粗悪な副産物が含まれていない

チキンミールやミートミールなど、○○ミールと書かれているドッグフードをご存知でしょうか。
これは4Dミールとも呼ばれ、アメリカの食肉のランクで使われる言葉です。
死骸(Dead)病気のある動物(Diseased)死にかけの動物(Dying)障害のある動物(Disabled)の総称です。
これらのお肉は人間では食べられないので、ペット用のフードに回されてしまうのです。

怖いのは、何のお肉を使用しているのかが分からないところ。
お肉だけでなく血液や内臓、爪やとさか、くちばしなどもお構いなく含まれているものもあります。
想像するだけで体に良くない影響がある気がして怖いですよね…。

必ずしも悪い部分だけが使われている訳ではありませんが、こうしたミールは通常コスト削減のためのかさ増しに使われます。
安価なドッグフードに使用されることが多いので、原材料の表示をしっかり確認しましょう。

・新鮮な原材料を使っている

ドッグフード開封後はなるべく早く食べきることが大事ですが、もともとの素材が新鮮であることも重要です。
鮮度の高いお肉や野菜を使用している・ヒューマングレードの天然素材であることが望ましいです。

・穀物はないほうがいいの?

お米や麦、大豆やトウモロコシなどの穀物は犬の体に良くないと言われています。
穀物は消化に時間がかかるため、腸の長さが短い犬には負担になるのです。
そもそも犬の体は私たち人間と違い、炭水化物をほとんど必要としません。
消化が難しいために摂取してもエネルギーにならないのです。

ただ穀物に全くメリットがない訳ではありません。
腸内バランスの観点からすると適度な量は必要です。
穀物に多く含まれるビタミンやミネラルは体内で合成できないため食べ物から摂取しなければなりません。
また腸の掃除をして排便を促してくれる作用もあります。

穀物の量は体質に合わせるのが一番です。
穀物が特に合わない子の場合、消化不良を起こし嘔吐や下痢につながり、穀物アレルギーを発症する恐れもあります。
消化機能が衰えた老犬にも負担がかかりやすいでしょう。
老犬やお腹が弱い子にはグレインフリーのものを選んであげましょう。

 

安全な市販のドッグフードを見極めるには?

ドッグフードを選ぶ際、メーカーで決めている方もいらっしゃると思います。
「ここのドッグフードなら安心」と言える頼りになる存在があると安心ですね。

ドッグフードを販売する会社を信頼できるかの判断基準は、「どれだけ情報を開示しているか」に尽きると思います。
原材料はもちろん、どのように製造されどんな品質管理をしているかなど、公開されている情報量が多いほど安心感があるでしょう。

体に良いと謳いながらそれを証明するものがないというのは不安にさせられるものです。
例えば原材料の中に「など」や「ほか」と書かれているのは何だか気になりませんか。
材料を明確に示していない、説明があやふやなメーカーには信頼性を感じにくいと思います。

そしてやはりチェックしたいのは口コミです。
愛犬とドッグフードの相性があるので結果にも個体差はありますが、実際に試された飼い主さんの意見を聞くことは参考になるでしょう。

 

安全でコスパが良いドッグフードとは?

・安いドッグフードは良くない?

いくら安全で栄養価が高くても、価格が高くて続けるのが厳しい…という悩みが出てきますね。
食べる量が多い大型犬や多頭飼いの方は特に悩まれると思います。

しかし高いから良いものとは限りませんが、安くて良いものは中々求められないと考えるのが現実的です。
良質な材料を使っているドッグフードはどうしてもコストがかかってしまいます。
特に安全性に配慮が必要な老犬にはなおさらです。
極端に価格が安いドッグフードは様々な添加物や質の悪いお肉などが使われているので、健康寿命を延ばすことは難しいでしょう。

健康的に長生きすることが目的であり、身体に害のある食事を続けて病気になってしまったら結局はそれにおいて費用がかかることになります。
低価格であってもそのようなドッグフードはコスパが良いとは言えません。
「折り合いを付けられる範囲で品質の高いもの」が理想です。
老犬の場合は自然と食べる量が減っていくので、少しの量でしっかり栄養が補えるフードはコスパが良いと言えるでしょう。
愛犬のためにできる限り品質の高いドッグフードを食べさせてあげて下さいね。

 

国産や無添加のドッグフードは安全?

「国産であること」や「無添加であること」を謳っているドッグフードは沢山ありますね。
人間の食べ物は確かに国産のほうが比較的優れていて、国産と言われればなんとなく安心感を感じます。

ドッグフードに関しては国産だから良いとは言えないでしょう。
ペット業界においてアメリカやヨーロッパは先進国であり、ドッグフードのレベルも高いのです。

では「無添加」の表示はと言うと、その名の通り添加物を使用していないという意味ですが、キャリーオーバーの可能性も否定できません。
キャリーオーバーとは「持ち越す」という意味ですが、ドッグフードにおいては加工の段階で添加物を使用していないことを指します。
つまり、使っているお肉の動物が粗雑な餌を食べていても「無添加」と表示して構わないのです。
勿論保存料や着色料が体に良くないのは事実なので、本当に無添加であれば理想的です。
疑い出したらきりがないとは言え、「無添加なら安心」とは思わないようにしましょう。
どのように飼育された動物のお肉を使っているかを開示していることが望ましいです。

 

ドッグフードが安全な国はどこ?

日本において人間の食材は国産が好まれやすいですが、ドッグフードに関してはあまり当てはまりません。
まだまだペットの社会的地位が低い日本に比べ、アメリカやヨーロッパでは動物を飼育する際の規則や法律が厳しく、獣医医療も日本より進んでいます。
動物愛護の意識において大きく遅れをとっていると言わざるを得ません。
やはり犬に対する意識が高い国ほどドッグフードの安全性も高いと考えられます。

・ドイツ 

ドイツは「犬大国」と呼ばれるほど犬が愛されていることで有名ですね。
世界で初めて憲法に動物愛護法を取り入れた国で、ペットと一緒に生活するために様々な義務が与えられます。
「犬と子供のしつけはドイツ人にさせろ」という諺があるくらい、徹底してしつけられるのです。
人間の子供と同じように、犬を育てるという事には責任があるのですね。
ドイツは「犬が幸せに生きていける国」。
ぜひ見習いたいものですね。

それだけ犬の社会的地位が高いだけに、ペットフードの安全基準はとても厳しい国です。
厳しい審査をクリアしないと販売できないようになっています。
ヒューマングレード、ナチュラルフードに対する意識が高い国と言えます。

(ドイツ産のドッグフード)
ボッシュ
アニモンダ
テラプラ etc..

・イギリス

イギリスも愛犬家が多いことで知られる国ですね。
犬とのパートナーシップを大切にするイギリス人ならではの法律や、ペットの飼育・しつけに関する様々なルールがあります。
動物虐待に関して捜査、告訴ができるアニマルポリスという組織までいます。
馴染みのない日本ではびっくりですね。
そんな動物愛護の精神が高いイギリスは、勿論ドッグフードの管理も厳しい国です。
モグワンやカナガン・ピッコロなど、よく知られるドッグフードにもイギリス産の表示は多いですね。
イギリス産だから安心と感じる方もいるかもしれませんね。
動物愛護のレベルの高さから見ても、信頼が強いと言える国です。

(イギリス産のドッグフード)
カナガン
モグワン(日本との共同開発) etc..

・スウェーデン

福祉国家として名高いスウェーデンも愛犬家が多いことで知られる国です。
動物愛護の精神が強く、ペットに関する法律が世界一厳しいと言われています。
ケージ飼いの禁止や1日の留守番は6時間までと法律で決められています。
スウェーデンでは犬は社会的な動物として、飼い主以外の人や犬とも触れ合うことを大切にします。
精神的な満足を与えてあげることを第一に考えているのですね。
ドイツやイギリスもそうですが、FEDIAF(欧州ペットフード工業連合)というペットフードの厳しい基準をクリアしたドッグフードが数多くあります。

(スウェーデン産のドッグフード)
husse
BOZITA etc..

 

安全性の高い人気のドッグフードランキング

1位 グリーンプラス

犬猫自然本舗というお店が提供する、国産・無添加・自然食にこだわったドッグフードです。
元々はグリーングレインという名前で販売されていましたが、リニューアル後にグリーンプラスになりました。
米ぬか配合で毛がツヤツヤになると好評であった反面「吐いてしまう」という意見もあったそうで、現在は調整され犬の体にベストな配合量になりました。
購入された方々の意見を取り入れ、一から見直し改善されていてペットへの愛情が感じられるお店です。
化学合成添加物不使用・自然素材のみを使用し、野菜などは無農薬で人の体にも優しいヒューマングレードです。
チキン・ポーク・ビーフ・ホース・マトン・ライトの6種類の風味があり、それぞれ栄養が異なります。
愛犬の好みの味で選ぶのも良いですが、運動量が多い子にはビーフ、体重が気になる子にはライトなど、それぞれの効果で選ぶこともできます。
防腐剤不使用なので賞味期限が開封後30日以内と短めです。

2位 オリジン シニア

オリジンは生物学的観点に基づき、犬や猫にとって最適な食事を追求したバイオロジックフード。
製造元のチャンピオンペットフーズ社は、四半世紀以上に渡り数々の賞を受賞してきたアメリカのペットフードメーカーです。
原材料の調達から製造・販売まで自社で行う徹底した品質管理は信頼できるポイントだと思います。 

老犬向けに作られたオリジン シニアの特徴は何といってもたんぱく質が群を抜いて高いこと。
こんなに高たんぱくなドッグフードはそうそうないでしょう。
原材料の85%がお肉なので、食いつきの良さにも期待できます。
このお肉は毎日新鮮搬送される地元産の新鮮なお肉が使われているそうです。
お肉や魚など材料はすべて人間用の食材として認定されたものを扱っていることから、安心度は高いと言えます。

3位 モグワン

ランキングサイトで常に上位に登場するモグワン。
手作り食のような美味しさを追求した、食いつきの良さが人気のドッグフードです。
良質なヒューマングレードの肉・魚・野菜を使用し、動物性たんぱく質の割合は50%以上と高たんぱくです。
イギリス産のチキン生肉と、良質なサーモンの産地として知られるスコットランド産のサーモンがたっぷりブレンドされ、美味しさにもこだわりを感じさせます。
他にもポリフェノール豊富なりんごやビタミン・ミネラルをたっぷり含む海藻など、栄養価の高い食材が使われています。
新鮮で栄養価が高い素材を厳選し、犬にとって必要な成分だけを使用しています。
欧州ペットフード工業会連合(FEDIAF)の基準をクリアし、品質管理も徹底されています。
肝心の食いつきに関しては賛否あるようですが、安全性にはきちんと配慮されていると思われます。

 

まとめ

いかがでしたか?
今回は老犬にも安心なドッグフードの安全性についてご紹介しました。
ペットを飼う人の割合が今や3世帯に1世帯という時代、ペット業界には数えきれないほど多くのドッグフードが溢れています。
その中には、生産性や効率性、利便性を重視して作られているものもあり、すべてが良質で体に良いとは限りません。
大切なパートナーの健康を守るためには、飼い主さん自身が安全性をしっかりチェックして判断することが求められます。
愛犬の体質に合ったベストなドッグフードを見つけてあげて下さいね。

-老犬用ドッグフード

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